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「土がダメならすべてダメ」、「肥料がダメでもすべてダメ」。
土と肥料は、どちらかがダメでも悪い方に足を引っ張られ、悪い方に見合った生育をするのが常であり、どちらがダメでも成り立ちません。
土の問題では、未熟の腐葉土の使用、または腐葉土づくり時の米ヌカの入れ過ぎや、乾燥肥料の入れ過ぎなどが主な原因です。
肥料の問題では、定植時に鉢中への乾燥肥料の多量施肥や未発酵の有機肥料を使う、化学肥料の使用があります。
これらの問題は一度発生してしまうと、取り返しのつかない大きな問題に発展する場合が常なので、充分な注意が必要です。
菊づくりを問わず植物を栽培するうえで“土と肥料”どちらも良い物を使用しないと、良い結果は得られません。
植物にとって根は非常に重要な働きをしています。
一つは植物の体を支える働きです。
もう一つは土の中から水分や栄養分を吸収し、葉や茎に送る働きです。
しかもその働きは非常に合理的で、土に溶けているさまざまな成分の中から必要とする成分のみを選択的に必要な量を取り入れています。
根の中でも水分や養分を吸収する働きをしているのは若い根と根毛です。
根毛は表面積が広くなり効率よく水分や養分を吸収できる構造になっています。
(人の体にたとえると胃腸の役目)
「※特に根毛は大切な部分です。
植え替える時などは傷つけたり損傷を与えないように注意して扱いようにします。」
さらに重要なことは、根の水分や養分を吸収する為にはエネルギーが必要であり、そのエネルギーは光合成でつくられたデンプンが根に送られ、酸素と結合することで生まれます。
つまり根の働きを高め水や栄養分を吸収し、生長する為には酸素が必要です。
根が元気に働く土とは、新しい空気(酸素)が充分に入り、呼吸によって出た炭酸ガスを効率よく鉢外に排出できる空気の通りの良い土です。 空気の通り(通気性)が良い土は、同時に水ハケ(排水性)も良いものです。
水ハケが悪いと根のまわりの酸素が不足し根ぐされを起こしてしまいます。
植物にとって生育の良い土とは、栄養分や水分が充分にあり通気性が良く酸素が充分にある土です。
この様な土は物理性だけではできません。
粒子の大きい土(粗い土)は、通気性は良いが水が持てない。
細かな土では、水は持てるが通気性がない。
一方をたてれば一方がたたず、この相反する条件を両立させるのが土の生物的条件、すなわち微生物の働きにより形成されできた団粒構造です。
団粒構造は、団粒と団粒にスキ間があり、そのスキ間が排水性や通気性をよくします。
さらに、団粒の中には水分や栄養分が保持されます。
このようにして微生物の力が働くことによって通気性、排水性、保水力、保肥力のある最上の培養土ができます。
大事なことは、土の粒子の大きさ(粗い土や、細かい土)だけで、通気性や排水性の良し悪しが決まるわけではなく、土中の微生物の働きが深くかかわる為、いかに微生物の増殖を活発にするかが重要な要素です。
では、「良い土とはどのような土か?」「良い肥料とはどんな肥料か?」、いずれも自然界の節理の沿ったものでなくてはなりません。
自然の節理とは、植物が生長する為に必要な栄養分(肥料分)の、自然界における循環のことであり、この流れを無理やり変えれば、健全な生育を促す土や肥料だけではなくなってしまいます。
自然界における栄養分の循環は、植物から落ちる枯れ葉、生命活動を終えた植物、昆虫から動物に至るまでの排泄物や遺体などが土に帰り、土中微生物に分解され、放出され蓄積します。
その栄養分を植物が根から吸い上げ、太陽の光と空気中の二酸化炭素を利用して生長します。
ここで注目すべきことは、植物が生長に利用している栄養分は有機物であり、土中の微生物により分解され作り出され、根が吸える形に変えられ、その栄養分を根が吸っていることです。
ここをもう少し詳しく見ると「微生物と肥料の関係」、「微生物と根の関係」が考えられますが、常にその中心となっているのは微生物です。
(培養土つくりで説明)
植物は土から栄養分を吸い上げて生長しています。
土は植物に栄養分を吸い上げられた分だけ消耗し、やがては生長の勢いがなくなってきます。
そこで追肥をし、消耗した栄養分を補給することになります。
土は常に植物が生長する為に必要な栄養分を蓄え、必要な時にいつでも必要なだけ供給できないと、力強い生長は望めません。
根は与えた肥料を直接吸うことはできません。
土中微生物に分解(根の吸える状態に作り変える)され、アミノ酸又は硝酸に変わり、土に保持されているものを吸っています。
このように考えられる為、肥料は土つくりの一部であると言えます。
土つくりの一部である為、当然 有機肥料となります。しかも発酵成熟した有益微生物やアミノ酸・ビタミン・ミネラル・酵素・植物ホルモンなどが塊となった肥料が最上です。
液体肥料ではアミノ酸をより多く含んだものが健全生育には必要不可欠です。
また、土の団粒を維持し土を良い状態に保つ為には微生物の増殖を図り活発化する必要があります。
微生物の増殖を促す為にはエサ(栄養分)が必要であり、そのエサに相当するものが有機肥料です。
有機肥料は多種多様の栄養分(肥料要素)が含まれています。
さらに微生物の活性化により産出される栄養分が極めて健全で旺盛な生育を促します。
化学肥料は配合された肥料要素しか含まれていません。
さらに微生物のエサの要素は限られ活性効果は得られない為、団粒構造の維持はできなく、土を良い状態には保てません。
菊つくりに有機肥料は不可欠です。
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